お尻(肛門)の病気には良性のもの、悪性のものを含め、多数の病気があります。
特に多いのは、いわゆる『痔』です。痔はいくつかのタイプに分類されます。
痔になりやすい人の特徴。
痔になりやすいのは、便秘しやすい人といったイメージがあります。これは誤りではありませんが、下痢をしやすい人が患いやすい痔もあります。いわゆる『快便』が痔の予防には望ましいと言えます。
年齢的には、壮年以上の人に痔持ち多いと考えられがちですが、生後一か月のころからお尻を痛がる赤ちゃんもいますし、小学生の頃から痔の症状で受診されるお子さんも見受けられます。年齢ごとに、特徴がありますが、年齢にかかわらず、痔を患う事があります。また、産後の女性にも、しばしば見受けられ、一概に男性に多いとは言えません。年齢や性別に関係なく、痔は起こる病気と言えます。
痔にはいくつかのタイプがあります。
まずは痔を代表的な三種類に分類して説明します。
いぼ痔(痔核) | 肛門の血管が腫れあがり、いぼ状に膨れた状態。 発生部位で、内痔核と外痔核に大別されます。 |
あな痔(痔ろう) | 肛門周囲に膿が貯まり(この状態を肛門周囲膿瘍と言います)、膿が排泄された後に、肛門内と膿の出口がつながる管ができた状態を言います。 治療には手術が必要となる事があります。 |
切れ痔(裂肛) | 硬い大便などで、肛門が裂けた状態を指します。 痛みや出血を伴い、慢性化すると手術が必要となる事があります。 |
代表的な痔の特徴とイメージを示しましたが、個々の痔の特徴や治療法は他の記事で説明します。
痔の症状は肛門痛と出血が殆どですが、これらの症状に対して、自己判断で『痔』だと決めてしまうのは、きわめて危険です。可能性は低いですが、直腸がんなど悪性の病気が隠れている事もあります。
まずは、専門医へ相談することが大切です。特に出血があった場合には大腸内視鏡検査を受けられるようお勧めします。
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