痔を防ぐ生活習慣

お尻の病気

痔は日本人の国民病と言っても過言ではありません。正確なデータはありませんが、一説によると、日本人の三人に一人は何らかの痔を患っているか、患った経験があると言われています。
今回は、一般的な痔の予防法に関して、生活習慣を中心に、簡単にご説明します。

毎日、湯舟に浸かりましょう!

最近は、シャワーで済ませている方も多いのですが、入浴は自宅でできる、簡便な痔の予防です。

毎日、入浴することで、肛門が清潔に保てます。お尻を汚しておくと、細菌が繁殖し、かゆみを感じたり、炎症を引き起こすことがあります。しかし、肛門部を強く洗うことで、肛門周囲を気付付けたり、皮膚を保護する皮脂膜がはがれ、痛みなのど原因なる事もあります。
入浴の最大の効果は、全身の血行が促進されることです。これにより、全身に様々な効果がありますが、肛門ではうっ血が改善し、痛みなどの改善につながります。
ぬるめの湯にして、ゆっくり浸かることで、リラックス効果もあり、一日の疲れも取れ、まさに一石二鳥と言えます。
肛門周囲膿瘍や一部の感染を伴ったあな痔(痔瘻)では、症状を悪化する事もありますので、注意が必要です。

便秘や下痢を避ける!

便秘が痔には良くないのは、誰もが知っていることと思います。これは、息むことで、肛門がうっ血し痔を悪化させたり、硬い便が肛門を傷つけることによります。

下痢は肛門を刺激し、不潔になりやすことや細菌感染の原因になりやすいとされます。さらに、下痢に伴うしぶり腹による息みと頻回の排便を繰り返すことで、肛門クッションとなる内痔静脈叢に強い負荷がかかることも影響します。

 

快便に心がけることは、肛門への悪影響を避けるために重要と言えます。それ以上に、腸の健康にも直結しますので、快便を目指して、日常生活を見直しましょう。

食事の工夫

食事は、我々が生きていく上に、極めて重要な栄養補給である以上に、心の豊かさや満足感をもたらし、人間関係やコミュニケーションの形成に役立つなど、様々な重要な働きがあります。

食事は痔に対しても、様々な関連があります。
食事の量が、必要以上に少ないと、腸の働きが低下し、便秘などの原因になることもあり得ます。過度のダイエットには注意が必要です。
食物繊維を十分に摂取するように心掛けましょう。食物繊維は腸内で水分を吸収して膨らみ、便の量を増やして軟らかくし、腸の蠕動(ぜんどう)運動を高めます。
朝食をしっかり摂ることも重要です。朝、空の胃の中に食べ物が入ると、眠っていた腸が動き出し、胃結腸反射が生じます。これにより、眠っていた腸の活動を再開し、夜のうちに溜まっていた便を直腸へと送り出してくれます。そして、その便が直腸を刺激して便意を生ずるきっかけとされています。朝一番の冷たいでも胃結腸反射を起こす効果があります。
さらに、アルコールの取り過ぎは、下痢の原因となりますので、ちゅうい。また、香辛料などの刺激物は、大便の性状を刺激性にするため、肛門部を刺激することがあり、過度の摂取は避けるべきです。

トイレで強く息まない

トイレで強く息むことはうっ血や出血の原因となります。


トイレで頑張り過ぎのは、肛門には良くありません。5分程度を限度として、一度切り上げて、また便意を催したらトイレに行きましょう。
イボ痔(内痔核)の場合、強く息むと、イボ痔がうっ血し、これが便意に感じられます。即ち、本当の便意ではないのに、頑張って、息み続けることとなります。一度、立ち上がり、リセットすることが重要と言えます。
力仕事や過度の運動も肛門に負担となることがありますので、注意が必要です。

同じ姿勢には注意が必要です。

座りっぱなしや立ちっぱなしなど、同じ姿勢を取り続けることも、肛門に負担をかけます。

長い時間のドライブも注意が必要です。
長時間におよぶ同じ姿勢の保持は、肛門のうっ血につながり、痔を悪化させます。
定期的に休息を取り、適度に体を動かし、血行改善に努めましょう。

 

痔を悪化させないために、注意すべきことは沢山ありますね。

こっし~
こっし~

今回は、一般的なお話しです。患者さんごとに、アドバイスできることは沢山ありますので、痔かなと思ったら、恥ずかしがらず、専門医に相談してみましょう。

こしいしクリニックの診察予約はこちらから

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました