インフルエンザワクチン接種開始…今年は流行るのか?

感染症

2019年12月に中国湖北省武漢にて発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、急速に世界中に拡散し、今なお、世界各地で猛威を振るっています。そんな中、我が日本では2021年10月末現在、いわゆる第5波は急速に鎮静化し、全国の新規感染者数が300名を割っています。次に到来すると言われる第6波に向けて、警戒を緩めないことが最重要と言われています。

その様な中、晩秋を迎え、今年のインフルエンザの流行はどうなるのか?ワクチンは接種すべきかと言った問い合わせを受ける機会が増えています。

2021-2022年シーズンのインフルエンザ感染予測は?

まずは、ここ数年の実情を振り返ってみましょう。
2019-2020年シーズンのインフルエンザについては、2019年末から2020年初頭にかけて小流行がみられましたが、2020年2月以降、COVID-19の流行が始まってからは、急速に患者報告数が減少しました。

2020-2021年シーズンは、幸いなことに、インフルエンザウイルスの検出報告はほとんどありませんでした。これは、COVID-19対策として普及した手指衛生やマスク着用、三密回避、国際的な人の移動の制限等の感染対策がインフルエンザの感染予防についても効果的であったと考えられています。
では、2021-2022年シーズンについてはどうでしょうか。まず、北半球の冬季のインフルエンザ流行の予測をするうえで、南半球の状況は参考になると言われていますが、オーストラリアからの報告では、インフルエンザ確定患者数は昨年同様に少数であったとの事です。以上から、2021年冬は北半球での流行を認めないのではないかとも予測できます。しかし、最近、2シーズンにわたりインフルエンザに罹患した人は極めて少数であったため、社会全体の集団免疫が形成されにくい環境となっているとも言えます。そのことから、インフルエンザが、昨年以上の流行となる可能性も指摘されています。

本邦において、COVID-19の第5波が、急速に終息に向かった原因も明らかになっていない様に、ウイルスの流行や終息を予測する事は、極めて難しと言えます。2021-2022年冬季において、叫ばれている通り、COVID-19の第6波が到来するのか、昨年同様、インフルエンザが流行らないのか、様々な憶測の中で、可能な範囲の感染対策を継続する事が重要と言えます。

インフルエンザワクチンを打つべきか?

COVID-19の流行の影響で、社会的には、発熱をすることに非常に気を使わなければならない状況が続いています。単純にインフルエンザに感染し、発熱しても、確定診断がなされるまでの、しばらくの間は社会活動は制限され、隔離が必要となる可能性も高いと考えられます。
万一、COVID-19の第6波とインフルエンザの流行が同時に到来した場合、両者の鑑別が必須で、対応できる医療機関への負荷は、COVID-19の第5波を上回る可能性もあり得ます。
インフルエンザワクチンは、一定の発症抑制や重症化予防の効果が認められています。ここ2シーズン同様に、インフルエンザは流行らないことも予測されますが、少なからず、感染予防の一助としてインフルエンザワクチンを接種することは、強く推奨されると言えます。

インフルエンザワクチンの予防効果は接種後2週間くらいから現れはじめ、4週間後くらいにピークを迎えます。免疫の持続効果は5〜6か月くらいとされていますので、11月上旬に接種すれば、来春までの効果が期待できることになりますので、お早目の接種をお勧めします。

 

こしいしクリニックでのインフルエンザワクチン接種を希望の方は、お電話でお問い合わせ下さい。
☎:0242-33-6100

こしいしクリニックの診察予約はこちらから
 

コメント

タイトルとURLをコピーしました